「ゴルフスイングをするときは、体重移動をしっかり行いましょう!」とゴルフレッスン書やゴルフ雑誌に書かれているのを見たことはありませんか。
ゴルフスイングにおいて体重移動は確かに必要ですが、それを意識して行わないといけないのというと、そうではありません。
では、何を意識してどのような動作でスイングを行えば、無意識に正しい体重移動ができ、安定したショットが打てるようになるのか、解説していきましょう。
左右の体重移動を意識して行うとどうなるのか?
あなたは、ゴルフスイングをするとき、体重移動をどのように行っていますか?
ゴルフレッスン書に書かれている例をご紹介しましょう。
- バックスイングでは、右足股関節に体重をのせましょう。
- ダウンスイング開始時は、左足の股関節に一気に体重をのせましょう。
これを行えば、確かに体重移動はできます。
しかし、このように左右の体重移動を意識して行うと、①のときに体が右側にスウェーしてしまいます。(写真1)
また、顔が①では(スイングする本人から見て)右に、②では左にブレてしまいます。(写真1)
これだとゴルフスイングはできますが、安定したショットは打てません。
意識して左右に体重移動をすると、ショットが安定しないのです。
では、どのようにスイングしたらいいのでしょうか?
体重移動が無意識に行われるようにする方法
ゴルフスイングにおいて、体重移動は飛距離アップのためにも重要です。
ただし、体重移動が無意識に行われるようにスイング動作を行うということが必要なのです。
そのためには、
このことをしっかり覚えておいてください。
体重移動が無意識に行われれば、頭で考える必要がなく、体が勝手に動いてくれるため、動作の再現性が高くなり、安定したショットが打てるようになります。
では、ある動作とは、何でしょうか?
それは体の『入れ替えの動作』というゴルフスイングにおいて最も重要な動作です。
入れ替えの動作とは?
この入れ替えの動作を詳しく解説していきましょう。
入れ替えの動作は、ハーフスイング(腕が腰から腰までのスイング)で覚えてください。
入れ替えの動作では、体幹部分である『顔(頭)』と『おへそ』を意識して動かします。
これから説明するのは、ハーフスイング(腕が腰から腰までのスイング)での動作です。
アドレスで両足の親指つけ根に体重をのせている状態から、次の動作を行います。
ハーフスイング(腕が腰から腰までのスイング)において、
- バックスイングでは、『おへそ』を右足親指の付け根に向けて動かすと同時に、『顔(頭)』を左足親指の付け根に向ける!
- ダウンスイングでは、『おへそ』を左足親指の付け根に向けて動かすと同時に、『顔(頭)』を右足親指の付け根に向ける!
この動作を行う時のポイントは、バックスイングで『おへそ』を右方向へ動かす時、腰を回さずにターゲットラインに平行に直線的に動かすことです。
また、ダウンスイングで『おへそ』を左方向へ動かす時も同様に、腰を回さずにターゲットラインに平行に直線的に動かすことです。
決して腰を回転させようとしてはいけません。
この時の骨盤の動きとしては、バックスイング時は骨盤の右側が高く、ダウンスイング時は骨盤の左側が高くなっているのが正しい動きです。
この動作をなぜ入れ替えの動作と呼ぶのか解説します。
アドレスでは『顔(頭)』と『おへそ』は体のセンターに縦に並んでいます。
この状態から、
- バックスイングでは、『おへそ』は右方向へ、『顔(頭)』は左方向へ、お互いに逆向きに動かす。
- ダウンスイングでは、『おへそ』は左方向へ、『顔(頭)』は右方向へ、お互いに逆向きに動かす。
いわゆる、左右を入れ替えたような動作を行っているため、これを入れ替えの動作と呼んでいます。
ではなぜ、この入れ替えの動作を行う必要があるのでしょうか?
ここでは、わかりやすいようにハンマー投げをイメージしてみてください。
ハンマー投げでは、ハンマーを投げる方向とは逆方向に体重をかけて、『顔(頭)』と『ハンマー』が逆向きに引っ張り合う感じでバランスをとります。
これと同じイメージで、ゴルフスイングにおいては、『顔(頭)』と『クラブヘッド』が逆向きに引っ張り合う感じでバランスをとるために、左右逆方向に動かすのです。
ハーフスイングの範囲では、クラブヘッドは体の正面にあり、『おへそ』と『クラブヘッド』は移動する向きが同じになります。
その結果、『おへそ』と『顔(頭)』は動かす向きが逆向きになります。
この入れ替えの動作を実際に行ってみると、
-
- バックスイングのときの入れ替えの動作を行った結果、バックスイング~切り返しで無意識に右足股関節に体重がのっている
- ダウンスイング~インパクトのときの入れ替えの動作を行った結果、インパクト~フォロースイングで無意識に左足股関節に体重がのっている
ことが実感できると思います。
この入れ替えの動作を行うことで、無意識に左右の体重移動が行われるのです。
無意識に体重移動が行われることのメリットは、この入れ替えの動作を正しく行えば、
- バックスイングで体が右にスウェーしない
- ダウンスイング〜フォロースイングで顔(頭)がボールの後ろに残せる(いわゆるビハインド・ザ・ボール)
その結果、ショットが安定するのです。
「入れ替えの動作を行うと頭が左右にブレるのでは?」と思われるかもしれません。
では、実際に入れ替えの動作を鏡を見ながら行ってみてください。
頭はほとんど左右にブレていないことがわかります。
プロゴルファーのスイングフォームに似ていませんか。
入れ替えの動作は、今まで行ったことがない動作になるので、初めはとても違和感があると思います。
でも、繰り返し練習していくうちに、すぐに慣れて正しいスイング動作が身につきます。
ぜひ、継続して練習してみてください。
プロゴルファーのようなきれいなスイングが身につきますよ。
ゴルフスイング全体の動作については、ゴルフのスイングの基本!バックスイング~フィニッシュを解説!をご覧くださいね。
まとめ
- ゴルフスイングにおいて、体重移動は意識して行わない!
- 入れ替えの動作を行うと、体重移動が無意識に行われ、その結果、飛距離も出てショットも安定する!
- 入れ替えの動作では、意識して腰を回してはいけない!おヘソがターゲットラインに平行に直線的に動くようにイメージして動かす。
追伸
毎回同じスイングができ、安定したショットが打てるようになる『再現性が高いスイング』を極めるために、今回解説したゴルフスイングの基本動作の『入れ替え動作』の動きをもっとシンプルにした最新『体の入れ替え動作』について、最新・ゴルフスイング!シンプルで再現性が高い体幹部分の基本動作で解説していますので、よろしかったらご覧くださいね!
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